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いいたいことを言わせて。

生き方迷走してます、アラフォーなマル子です。

向かいの鬼婆と二人の娘

私が小学生の頃、向かいの家に鬼婆が住んでいた。 

本人の前ではそうは呼べないけど、近所の子供らみんな陰ではそう呼び、恐れ嫌っていた。

鬼婆には二人の娘がいた。 

長女のゆりちゃんは私より1つ上、次女のアキちゃんはゆりちゃんより4つくらい下だったと思う。 

向かいの家からはしょっちゅう鬼婆の怒鳴り声が聞こえた。

長女のゆりちゃんを叱る声だ。

そしてゆりちゃんの泣きながら謝る声。 

時には家から追い出され、何時間も玄関先に立ち尽くしていた。その時も家の中にいる母親にごめんなさいと謝り続けていた。

真冬に下着姿で放り出されていたこともある。 

顔や身体にはアザがあった。 

ゆりちゃんは鬼婆から虐待を受けていたのだ。 

だけど当時の私は虐待という言葉を知らなかったが。 

ゆりちゃんはいつもオドオドしていた。

目線は下を向いていて、人と目を合わせない。

髪の毛は耳が見えるくらいのショートでザンバラ、ボサボサ。

多分鬼婆が適当に切っていたと思われる。

とにかくいつもゆりちゃんは鬼婆に怒られ怒鳴られていた。

 

妹のアキちゃんへの態度は間逆だった。

アキちゃんは母親にとても可愛がられていた。

いつもフリフリのワンピースを着て、長い髪には可愛い髪飾りをつけて。

一方、ゆりちゃんがスカートを着ているのを私は見たことがない。

いつも制服か体操服だった。

鬼婆のアキちゃんを呼ぶ声は猫なで声だった。

実際、アキちゃんは目がクリクリ大きくて色白で可愛い顔立ちの子だった。

ゆりちゃんとアキちゃんは似ていなかった。

ゆりちゃんはどちらかというと父親似だったと思う。

父親もおとなしい感じのする人だった。

 

ゆりちゃんは母親から虐げられ、アキちゃんは溺愛されていた。

私はゆりちゃんはかわいそうだと思った。

ゆりちゃんは近所の子ともあまり遊ばなかった。

というか、姿をあまり見なかった。

アキちゃんはよくみんなと遊んだ。

でも私は自分よりいくつも下なのに偉そうに振る舞うアキちゃんが嫌いだった。

アキちゃんはワガママな子だった。

そしてアキちゃん以上に鬼婆が嫌いだったし、怖かった。

アキちゃんを泣かそうものなら、鬼婆が飛んできてよその子御構いなしに怒鳴り込んでくるからだ。

 

向かいの鬼婆は異常だった。

今でいう毒親だ。

 

自分を見つめなおしてると、子供の頃を思い出す。

その頃その環境は当たり前で疑問を抱かなかったけど、振り返ってみると驚くような大人が周りにはいた。

子供は周りの影響を受けて育つ。

どう接せられかで人格がある程度形成されるのではないかなと思う。

 

今、ゆりちゃん、アキちゃんはどうしてるのだろう。

どんな大人になってるのだろう。